<中級編:失敗しない家づくり>『耐震・制震・免震』とは?

Mix CO.,LTD. Architect & Associates

特集2:家づくりノウハウ<中級編:失敗しない家づくり>

『耐震・制震・免震』とは?

『コスト』と『性能』のバランスについて詳しく解説!

建築設計事務所・株式会社Mix

『今、地震が起こったら・・・我が家は大丈夫なのか?』


最近、新聞やニュースなどで発生が切迫しているとされている『東海地震』『東南海地震』『南海地震』また『首都直下地震』

大地震の規模と発生確率を評価してきた政府の地震調査委員会は相模トラフ(海底の細いくぼみ)沿いで発生する地震について
南関東で30年以内にマグニチュード(M)6.7〜7.2程度の地震が発生する確率は70%、関東大震災(M7.9)級の確率は0.8%と発表しました。
(2004/8/24)
M7級でも最大震度は6になる恐れがあるといいます。

また、これから家を建てようと思っているお客様も、つい最近の事のように覚えている地震では『阪神淡路大震災』『新潟県中越地震』だと思います。

その光景をTVや雑誌の写真で見ると、地震エネルギーの破壊力の凄まじさと怖さををまざまざと感じ取る事ができませんか!
私自身もこの仕事に携わっている手前あのような光景をみると『人間の力なんて・・・』と無力感や脱力感また地震エネルギーに対する恐怖感など複雑に絡み合った感情が湧いてきます。

それと同時に『あのような地震が今ここで起こったら我が家は大丈夫なのか?』という不安が頭をよぎりませんか?

また、これから家づくりを考えているお客様は、家を建てるにあたって最近コマーシャルなどでやっている『免震とか制震のシステムを我が家に取り入れた方がいいのかな?』とお考えではありませんか?


『耐震・制震・免震』の意味


現在、建築物における地震に対する構造的な考え方として3つの考え方があります。
それは『耐震』『制震』『免震』になります。

みなさんは、この3つの言葉については、なんとなく漢字から想像して意味はわかるけど・・・という感じではないでしょうか?

そこで、まず最初に『いったい何がどう違うのか?』という本当の意味について簡単に説明をしてゆきたいと思います。

耐震について

耐震
これは、現在の建築における構造的な考え方の一番基本的でなおかつ一番使われている考え方で構造設計事務所にて構造計算を行い安全性を証明してゆきます。
耐震の考え方としては建物を『筋交い・耐力壁』と言われている物で硬くし強度を強くすることにあります。

また、耐震は強度の確認がしやすくメンテナンスの少ない方法と言えます。
制震や免震においてもベースに耐震性を有している事が第一と言えます。




制震について

制震
次に制震は耐力壁線に揺れを吸収する装置や金物を取り付ける事により、建物の振動を吸収する方法です。
木造の場合は1階の壁に装置を取り付けることが多く免震とは異なり1階の床の揺れは変りません。







免震について

免震
最後に免震は、建物の下部にゴムやローラーまたボールなどの装置を取り付け地盤面と建物を絶縁する(切り離す)事で地震の振動から建物を守ります。その為、建物自体の振動が緩和されることになります。

しかし風圧などの影響もあり、ある程度の規模の地震からその装置が働くように設計されていることが多いため、震度3程度の地震では免震効果は無いことが一般的 です。
また基本的には、既存建物に取り付けるのは難しいのですがもし取付けるのであれば建物をジャッキアップして基礎からやり直し工事をする事ために費用面においてはかなりかかってくると思われます。


以下の表は『2階建て戸建て住宅』に『震度7(2400gal)』の力が加わった場合の比較になりますのでご覧下さい。
応答加速度


建物は、一般的にに上の階にいけばいく程、地震力が増幅され揺れが大きくなります。

つまり、

  • 『耐震』というのは、家自体を固くしてその増幅された力に対抗するという考え方。
  • 『制震』というのは、1階に入ってきた地震力を吸収して増幅をおさえ、入ってきた力以上にならないようする考え方。
  • 免震』ですが、建物と地盤面を絶縁(切り離す)してに地震力があまり入ってこないようにするという考え方なので、あまり揺れないという事にになります。

以上の事が、表から読み取れます。


コストと性能のバランスを考える!


上記に見て頂きました表の通り、免震装置を設置する事で地震のゆれは最大で1/13程度まで低減できるとされています。

大手メーカーは命を守れる『安心』はお金には替えられないとしてアピールをしていますが、しかしまだまだ費用が高いというのが実情です。
だいぶ下がってきたとは言え、免震装置の設置費用は、300万円程度とかなりコストがかかる事は事実です。

一度震災を体験し、『もう二度とあのよな恐怖を味わいたくない!』という方は、数百万円かけても免震装置を採用したいと思われるかもしれません。

でも逆に、免震装置だけにそんなにお金をかけたくないお客様は、現実的には地震がきた時に人命や財産を守れればいいわけですから、コスト的にも安全性においてもバランスのいい耐震構造でも私は十分だと考えております。

つまり建築のおける全体的なコストと構造的な性能のバランスを考えて選択をしていく事がとても大切だと思います。

いかがでしたでしょうか?
当社では免震構造・制震構造について、設計対応可能になっていますので、さらに詳しい話を聞いてみたいお客様・興味のあるお客様は、是非お気軽にお問い合せください。