<中級編:失敗しない家づくり>『家相』とは?

Mix CO.,LTD. Architect & Associates

特集2:家づくりノウハウ<中級編:失敗しない家づくり>

『家相』とは?

『家相』の考え方を現在に当てはめ、今までの事例から問題の解決方法を提案します。

建築設計事務所・株式会社Mix

『我が家の理想のプランが・・・?』


家づくりがスタートしてから、ある程度、時間が経つと打合わせが進すみ、ようやくプランが固まってきます。
そしてお客様と設計者のアイディア・時間・労力の結晶が、我が家のプランとなるのです。
大げさに言えば、このプランはこの世の中に一つしかないものなので、本当に宝物なわけです!

ところが、プランも固まり『これで家づくりもほぼ順調に進む!』と思ったそんな時に、
ふと家族の誰かが、
『我が家の家相は、どうなんだろう?』
『あんまり家相なんて信用してないけど、念の為見ておくか?』
以外と、最初は軽い気持で見てもらいに行くと・・・

結果は、案の定『あまり良くない!』と言われ、
時間と労力をかけて考えてきたプランなだけに、かなりショックを受けて帰ってくるお客様が、私の経験上ほとんどです!
逆に、『これはいい!』と言われて帰ってきたお客様は、あまり記憶にありません。
(※但し、実際に『家相を』みてもらうお客様は、経験上50件に一人いるか?いないか?程度)

これが、家相を見にいった人の現状です。
そして、家づくりを考えているお客様は、
『今まで時間と労力をかけて考えてきた、我が家の理想のプランは、何だったのか?』
『どうしたらよいのか?』
とても途方にくれ、そして設計者や工事会社などにアドバイスを求めます。

『家相』とは?


そこで、ここでは『家相』とは、どのようなものなのか?
建築設計をしている実務者としての私の考え方を、ご説明をさせていただきます。

まず家相をみる人がよく使っている『家相盤』と言われるものは、中国思想の『陰陽五行』の考えをもとにできたものです。

そして、その考え方自体が迷信の多いものですが、『家相盤』は、住まいを母屋と別棟にわけて住んでいた時代に利用されていたもで、
トイレやお風呂などの水回りは『家の外につくるもの』と定義された中で、吉凶を判断しています。

現実に田舎に行くと、今でも、水廻りを外につくっている住まいを見かけることがあると思います。
昔はトイレやお風呂は、母屋とは別棟につくる場合がほとんどでした。

なぜか?と言えば、
お風呂は薪を燃やして沸かし、トイレの排泄物は肥料として処理をしていましたので、母屋から離してつくるほうが、作業的にも衛生的にも良かったと考える事ができます。

それから時が経ち、時代が変わり、現代では水回りを母屋と別棟にするケースは、まずありえません。

また、昔のように広い敷地の中で家の外につくるのなら、どの方位にでも水廻りをつくることは可能でしょう。
そして『家相盤』を用いて方位を細かく分け、吉凶を論ずることもできるでしょう。

でも時代が変わった今、現実の住まいは、何もかもがひとつ屋根の下に収まっています。

では、家相の考え方を現在にあてはめると、どうなるのですか?


『家相』とは住まいの良し悪しを見るものですが、
その良し悪しとは、単純に間取り図面の上に『家相盤』を置いて見るものではありません。

つまり、現在の敷地や周囲の状況、建物の構造や住む人のライフスタイルなども含め、住まいをトータルに見て判断するべきだと思います。

そのような事から、『家相盤』を使って住まいの『良し悪し』を判断したり、『鬼門に水回りや玄関があるか?ないか?』で一喜一憂しても、それは何の意味もないと思います。

つまり、鬼門という方位にとらわれてしまい、ただ『水回りの位置』や『玄関の位置』だけにこだわれば『住みやすさ』という『最も大切な住まいの本質』という部分からは、どんどん離れていってしまいます。

なので家相をみて家をつくる際は、まず鬼門の持つ方位の特性を理解してほしいと思います。

『鬼門』とはどのような意味なのですか?


『鬼門』は住まいの中では『寒い場所』『うす暗い場所』『湿気も乾きにくい場所』というです。
鬼がいる場所でも、悪魔が棲む場所でもありません。

昔のような敷地状況の中で、太陽が当たりにくい場所が『鬼門』であるという意味を、理解して頂ければと思います。
つまり、『日当りの悪い場所』という意味だけ理解をして頂ければ、それ以上でもなく、それ以下でもないという事になります。

例えば、トイレについては現在では、水洗式なので、鬼門にあたったとしても衛生上は全く問題ありません。
お風呂や洗面所についても同様の事が言えます。

つまり、敷地の中で一番条件の悪い場所(日当りの悪い場所:鬼門)に、どのような用途の部屋をつくるか?
逆に言えば、敷地の中で一番条件のよい場所(日当りの良い場所)に、家族が一番長くいる部屋をつくる事!
それを一番大切に考えながら、プランをつめていけばいいのです。

また設計者として、現実の実務において、そのような考え方の中で、いろいろなお客様に、プランをご提案して、何棟も建て、お引き渡しをさせて頂いていますが、その後お客様から、特に家相的な問題について『何か問題が起こった!』というような事は、実際に言われた事がありません。

そのような事から、上記の考え方で家づくりを進めていけば、全く『家相』を心配する必要はありません。
逆に、安心して家づくりを進めていく事ができます。

それでもやっぱり気になる場合には?


ただそうは言っても、『商売』をやられているお客様なども含め・・・気になる方はいらっしゃるとは思います。

そこで、今までの事例として、以前に家相を見てもらったお客様の話しですが、当然、家相を見てもらった時には、良くないと言われていました。

その上で、ただ『悪い・悪い』と言うだけでは無く、
その方は、『この方位にこの木を植えると問題がなくなります・・・』など・・・
その他の方法も含め解決策を示してくれて、プランを変更せずに竣工・お引渡しをしたお客様がいました。
(もちろん、そこに住まわれてからも何も問題はありません!)

このような実際にあった事例からも、家相をみて頂く方に『このプランが気に入っているため、どうしても変更はしたくない!』
という気持を伝え、その上で『家相上の問題点を、プランを変えずに、何か他の方法で解決できないか?』
という事で相談をして頂き、解決策を示して頂くのが、安心出来る一番良い方法だと思います。